千葉県市原市に伺いました。
通常は遠方なので伺っていないエリアですがタイミング、別途交通費を加算して頂ければ伺う場合もあります。
どうしても東京MXが見たいそうで、近くの電器店に見てもらったそうですが無理だったようで
当店に連絡を頂いたそうです。
そもそも千葉県市原市で東京MXが見れるのか?という問題
一般社団法人放送サービス高度化推進協会(A-PAB)の放送エリアマップで検証してみます。
これはスカイツリーの広域放送の受信エリアですが・・・広い!
東京タワー時代でカバーできなかった地域も余裕で受信可能になっています。
今回のお宅の市原市(右の方)は一部はカバーされていますがお客様の家は受信可能エリアには入っていません。
ただ受信エリアに入っていないから無理かというとそうではなく例えば茨城県の
取手市なんかでも問題なく受信できているお宅もあります。
また逆にエリア内であっても環境によって受信できない地域もあります。
結局現地で測ってみなければ何とも言えない、ということですね。
東京MXのウェブサイトだとかなり受信エリアが広く紹介されています。
これは誤解を招く人が出てくるイラストです。
視聴者数が都内だけよりも「神奈川、千葉、埼玉も視聴者がいる」とした方が
お金が集まりやすいんでしょうね。大人の事情。。。
このイラストは「受信できる場合もある」と捉えるのが正解ですね。
現地に到着しました。当然遠かったです。
アンテナ線がこうなっているのであまり良い状態ではないのかもしれません。
テレビを置いている部屋を見せて頂きました。
直付けのテレビ端子でした。
使えないことは無いですが交換した方がいいでしょうね。
お客様宅のセッティング部材を使って測ると東京MXは表示なし。レベルが低すぎるようです。
家具を動かして直接テレビ端子から測ってみました。
お客様宅のセッティング部材はあまり信用していません。
やっぱり表示が出ました。
セッティング部材とテレビ端子は最終的に交換した方が良いでしょう。
ただやはり東京MXは受信できません。
屋根に上がって検証していきます。
アンテナはかなり古いです。
地デジアンテナしか付いていないので地デジの切り替え時にVHFアンテナを外して地デジアンテナを付けてブースターを追加したのだと思います。
分かりにくいですがブースターの蓋が開いていました。
前回来た電器店の人が閉め忘れたんでしょう。そのままにしていたら雨が入って故障していたと思います。
多分黄色いテープを巻いた部分を触ったようです。
電気の仕事で黄色のビニルテープを使う場面が思い浮かびませんが何用だろう?
アンテナ線は古いままのようです。
ここから道路側に垂れ下がっているようです。
芯線が短すぎるな・・・これでも使えていたようです。
アンテナ直下の数値です。
やっぱりかなり低い数値でした。
広域局はというと・・・高い!
市原市でもこんなに高利得で受信できるんですね。
フィルターを入れてみたりブースターを調整したりしましたが上手くいきません。
既存のアンテナ設備自体も信用できないので伸縮アンテナマストを使って調べてみることに・・・
スカイツリーが電波塔になってから受信(アンテナ工事)が簡単になったので敷居が低くなり粗悪な業者が増えたのですが少し前までは
受信させるのが難しかったのでこういうマストを使って受信ポイントを探すことは珍しくありませんでした。
アンテナ専門を謡っている業者なら持っていなければならないアイテムです。
ブースターも使って調べます(汚いですが普通に使えます)
大体わかりました。
電波到来方向にある大きな建物の影響もありますが高さを変えれば受信出来そうです。
お客様に工事料金を提示してご了承いただき作業に入ります。
2間のアンテナマストは持ってきていないので継ぎ足しでアンテナを立てました。
支線は三段(12本)で張っています。
ブースターを見てわかる通り受信したそのままではレベル差が大きいためレベル差改善フィルターを使用しています。
(ブースターの左側に入ってる)
アンテナ線は2階の外壁まで引き直します。
ブースター出力の数値です。
品質はこれ以上改善はしませんでした。
C/N比24でエラーフリーなので余程のことが無い限り見られなくなることは無いでしょう。
千葉テレビは元々見れていましたが最高値で受信しています。
広域局は信号に影響が出ないギリギリにしています。
古いアンテナ線は受信障害の原因になります。
黒色なので無粋ですが白色の選択は出来ないのでこれで良しとします。
テレビ端子を交換しました。
F型に変えたので販売されてるアンテナ線が使用できます。
最終的な数値です
無事お客様の期待に応えることが出来ました。
ご依頼頂き誠に有難うございます。